バレンシアの希少品種メルセゲラ
「マドリゲラ」は「巣穴」を意味し、ラベルは畑の地下に巣穴を掘り、ブドウを味見していくウサギがモチーフとなっています。
バレンシアの固有品種で、桃やメロンのようなジューシーな果実のアロマがあり、ほのかにスパイシーな味わいも感じられます。
豊かな果実味を感じられるボディもあり、多様なハーブの爽やかさからグレープフルーツのようなほのかな苦みの余韻も残ります。
彼らのデザインは、目をひくデザインで有名。なので中身も奇を衒ったものかと思いきや、ワインはスペインらしさを感じる王道。
健全で良質なブドウ栽培と、過剰な要素を排除した自然な醸造をしているということが一口飲んでわかる、豊かな果実香と柔らかながらも濃い味わいのワインです。
バレンシアの中でも最南端に位置する、ラ・フォント・デ・フィグエラ。ボデーガス・アントニオ・アラーエスはブドウ畑やオレンジ畑そして緑豊かな山が見渡せる場所に位置しています。
彼らのワイン造りの始まりは1916年、周囲のいくつかの農家が自分たちの育てたブドウを使ったワインを造り出すためにワイナリーを設立し、その後1950年に元オーナーの祖父であるドン・アントニオがそのワイナリーを引き継いだことから始まったワイナリーです。
「マドリゲラ」は「巣穴」を意味し、ラベルは畑の地下に巣穴を掘り、ブドウを味見していくウサギがモチーフとなっています。
うさぎはブドウ畑にとっては害獣とされ、苗や果実をかじっていく為、厄介な存在とされています。
そんなうさぎは健康な畑や美味しいブドウを見分けることができるので、ウサギがいる畑は健全な畑である指標の一つにもなります。
そんな害獣とされるうさぎにでも敬意払う彼らの心意気が、良く表れたラベルになっているように思います。